梅雨に備える、災害に強い家づくり

先日、福部町駅前地区の河川委員会で行われた、塩見川改修工事の現地説明会に参加してきました。
現在、会社近くを流れる塩見川では、川幅を広げる治水工事が進められています。
完成まではまだ時間がかかりそうですが、工事業者の皆さんが着実に作業を進めてくださっています。
福部町駅前周辺は、大雨が降ると川が氾濫しやすい地域で、これまでにもテレビ取材が来るほど浸水被害が発生してきました。
1980年代の古地図
写真上側が日本海河口側。川がどこにあるのかもよくわからないほど川幅が狭い。

2026年現在の航空写真
同じ縮尺ですが、一目瞭然なほど川幅広がっています。

私自身、小中学生のころは毎年のように浸水被害を見てきました。
以前住んでいた家も、何度か床上浸水に見舞われています。
だからこそ、家づくりを考える際には「デザイン」や「性能」だけでなく、
“その土地で本当に安全に暮らせるのか”という視点がとても重要だと感じています。
最近は高断熱住宅の普及により、「床下エアコン」を採用する住宅が増えています。
弊社でも何軒か採用している物件があります。
床下から暖気を送ることで、家全体をやわらかく暖めることができ、
暖かい空気は上へ上昇していくため、考え方としては理にかなっています。
しかし、福部町駅前のように浸水リスクのある地域では注意が必要です。
もし床下浸水が発生した場合、
- エアコン設備
- ダクトや配管
- 断熱材
- 床下空間
などに影響が出る可能性があります。
実際に被災すると、乾燥や清掃、設備交換など大掛かりな復旧が必要になるケースもあります。
そのため当社では、浸水リスクが想定されるエリアでは、床下エアコンを積極的にはおすすめしていません。
床下エアコンは快適性の面でメリットがありますが、
暖房効率という視点で見ると、床下空間まで含めて暖めるため、温める体積が増えます。
つまり、暖房費用は増加しやすい傾向があります。
一方で、
- 間取りをできるだけ開放的にする
- 空気の流れを考える
- エアコンの位置を適切に計画する
こうした設計ができれば、リビングに設置した壁掛けエアコン1台でも、十分に家全体を快適にできるケースがあります。
特に重要なのは、「気流の流れる方向」を考えること。
ただエアコンを付けるだけではなく、
- 階段位置
- 吹き抜け
- 建具配置
- 空気の戻り道
まで考えて設計することで、少ないエネルギーでも快適に暮らせる家になります。
最近は「春と秋が短くなった」と感じる方も多いのではないでしょうか。
5月でも30℃近い日があり、夏は長期化。
そして梅雨時期には、以前よりも短時間で大量の雨が降るようになっています。
日本の気候は、少しずつ熱帯地域に近づいているとも言われています。
これからの家づくりでは、
- 高断熱・高気密
- 耐震性能
- 省エネ性能
だけでなく、
- 浸水リスク
- 停電対策
- 夏の暑さ対策
- 災害後の復旧しやすさ
まで含めて考える必要があります。
「その土地に合った家」をつくること
住宅は、全国どこでも同じ仕様が正解ではありません。
鳥取には鳥取の気候があり、土地条件があり、災害リスクがあります。
だからこそ私たちは、
「その土地で、長く安心して暮らせるか」
という視点を大切にしながら、家づくりを行っていきたいと思います。
これから梅雨に入り、大雨の季節になります。
ぜひ一度、ご自宅周辺の水路やハザードマップも確認してみてください。
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