断熱の次

断熱に続いて、今回は 気密性能(C値) のお話です。
実はこの気密、新築だけの話ではありません。
最近とても増えているのが、
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実家の寒さをなんとかしたい
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リフォームで断熱を入れたい
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光熱費を下げたい
といった 断熱リフォーム のご相談です。
ここで見落とされがちなのが、
「断熱だけして、気密を考えていない」 ケースです。
C値ってどれくらいなら安心?
C値(相当隙間面積)は、
家全体にどれだけ隙間があるかを示す数値です。
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数値が小さいほど → 隙間が少ない
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数値が大きいほど → すきま風が多い
目安としては、
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C値 5.0 以上
→ すきま風を感じやすい
→ 計画換気が成立しにくい -
C値 2.0 前後
→ 最低限の気密
→ 高断熱住宅としてはやや物足りない
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C値 1.0 以下
→ 高断熱住宅として安心できるライン
→ 冷暖房効率・換気が安定する -
C値 0.5 以下
→ かなり丁寧な施工
→ 体感的にも違いが分かるレベル
これは新築だけでなく、
断熱改修後の住宅にも当てはまる考え方 です。

リフォームでも「気密」は高められる?
結論から言うと、
リフォームでも気密性能は高められます。
ただし、新築と同じやり方ではできません。
既存住宅では、
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壁の中が見えない
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構造・納まりがバラバラ
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隙間の位置が想定しづらい
という制約があります。
そのため、
どこを改修するか(ゾーン)を決めて、
できる範囲で気密を整える という考え方が重要になります。
断熱リフォームで重要になる気密ポイント
断熱改修で特に重要なのは、次の部分です。
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窓まわり(内窓・窓交換)
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床下と壁の取り合い
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天井・小屋裏との境目
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配管・配線の貫通部
断熱材を入れるだけではなく、
空気が通る道を一つずつ塞いでいく ことで、
体感温度は大きく変わります。
「部分断熱」だからこそ、気密が効く
リフォームでは、
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LDKだけ
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水回り+LDK
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寝室まわり
といった 部分的な断熱改修 が多くなります。
このときに気密が悪いと、
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改修していない部屋から冷気が流れ込む
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暖房してもすぐ冷える
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「思ったほど変わらない」と感じる
という結果になりがちです。
逆に、
断熱+気密をセットで考えると、
部分改修でも効果を実感しやすくなります。
リフォームでのC値は「考え方」が大切
既存住宅では、新築のように
「C値0.5を目指す」といった考え方は現実的ではありません。
リフォームの場合は、
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改修範囲の中で
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どれだけ隙間を減らせたか
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改修前と比べて、どう変わったか
という 改善の度合い が重要です。
数値は目的ではなく、
暮らしが楽になったか、室温が上昇したかどうかが答え です。
なぜ断熱リフォームほど「施工力」が出るのか
断熱リフォームでの気密は、
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マニュアル通り
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材料任せ
ではうまくいきません。
既存の家を見て、
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どこから空気が入っているか
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どこを止めると効くか
を現場で判断する力が必要です。
だからこそ、
断熱リフォームは、工事する会社の姿勢と経験差が出やすい 分野でもあります。
新築も、リフォームも
断熱 × 気密 で初めて「意味のある性能」
断熱は「熱を逃がさない力」。
気密は「その性能を活かす土台」。
これは新築でも、リフォームでも同じです。
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断熱したのに寒い
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光熱費が思ったほど下がらない
そんな後悔を減らすためにも、
断熱と気密は必ずセットで考える ことが大切です。