日々の暮らしに 余白 を

2025.06.12

先日、新緑に包まれる初夏の京都へ行ってきました。

訪れたのは、建仁寺塔頭・両足院で開催されていた特別拝観「縄夏生 – BUAISOU 展覧会」。

藍染ユニット「BUAISOU」さんによる作品と、

“半夏生 (はんげしょう)”が幻想的な美しい庭園を拝観できる特別なエキシビジョンです。

 

両足院の庭園は、ただ美しいだけではなく、余白のある静けさがとても印象的。

石畳、苔、ゆれる木々、季節の草花。

ふと足を止めて、風に揺れる半夏生の葉を眺めていると、日常のあわただしさがすっと遠のいていきます。

   

庭園を臨む寺院では、徳島を拠点に藍染めを手がける「BUAISOU」さんによるインスタレーションが展開されていました。

自然の素材を育て、染料を仕込み、布を染める。

その丁寧な工程のすべてが、作品から静かに伝わってきます。

伝統的な縄模様と深い藍のグラデーション。

大きな暖簾が風に揺れている様子は、涼やかでとても粋なものでした。

日々の暮らしに寄 り添う用の美と現代的なクリエーション──

作品と庭園の景色が 呼応し合う情緒的な時空間── (両足院WEBサイトより抜粋)

その空間に身をおいているだけで、気持ちを整えてくれる気がします。

私たちがつくる住まいにも心を整える余白を。そう感じたひとときでした。

手仕事には、時間の重なりが宿ります。

それは、私たち工務店の家づくりにも通じるものです。

木材に触れ、図面を描き、ひとつひとつの空間をカタチにしていく。

その“人の手がつくる豊かさ”が、暮らしを支えてくれるのだと思います。

 

さらに今回、もうひとつ心に残ったのが「お守りづくり」。

好きな言葉を選び、静かに願いを込めながら仕上げる時間は、自分自身と向き合うような感覚でした。

手元に残る小さな布のお守りは、日々の暮らしの中でもふと心を整えてくれる存在に。

京都を訪れる機会があれば、ぜひ体験してみてほしいです。

緑あふれる庭、ゆれる光、時を重ねた藍──

両足院の展示には、静けさの中にある“豊かさ”を感じさせてくれる魅力がありました。

家づくりにも、そんな余白のようなものを、大切にしていきたいなと改めて思います。

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