先日、長野県坂城町にある「菱田工務店(HISHIDA)」さんを視察させていただきました。
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今回は、完成した2棟の物件を見学し、スタッフの方から直接お話を伺う貴重な機会をいただきました。

菱田工務店の菱田社長は、まさに「大工アーティスト」と呼ぶにふさわしい方でした。
設計から大工工事までを自ら手掛け、建築の全体像を一貫して形にしていく姿勢に圧倒されました。
繊細な納まり、空間の取り方、素材の選び方、光や風の通し方——どれも計算され尽くした美しさがありました。
特に軽井沢で設計施工された物件は圧巻で、窓からの風景を“絵画”のように切り取る設計、心地よい空調計画、細部まで行き届いたディテールなど、まさに芸術作品のような住宅でした。
富裕層向けの区分所有物件ということもあり、一棟ごとの完成度の高さと空間の上質さには感動しました。
菱田工務店さんの家づくりの中心にあるのは、「素材」「手仕事」「美しさ」。
地元の木・土・石など自然素材を用い、職人の“手”で素材の持ち味を最大限に引き出すという理念が徹底されています。
さらにヨーロッパの伝統工法「ティンバーフレーム」を取り入れ、日本の風土に合わせて独自にアレンジ。
軽井沢の物件では国産栗材を用い、構造体そのものをデザインとして見せる工夫も印象的でした。
もう一つ印象的だったのは、大工の育成に力を入れていること。
社内で若手大工を育て、設計から施工までを理解した「総合的な大工職人」を目指す体制が整っています。

