NE-ST(とっとり健康省エネ住宅)を深堀

先日、鳥取県住宅政策課から次のような連絡がありました。
「NE-ST及びRe NE-STにつきましては、事業者登録制度により登録・公表を行っているところですが、
県民の方から“NE-STの建設実績のある事業者を知りたい”というお問い合わせが増えています。
制度開始から5年を経過し、県民の理解も深まってきたことから、
今後はNE-ST・Re NE-STの設計・施工実績の有無を公表していく方針です。」
この動きにより、「NE-STを利用して建てたい」「どの工務店が対応しているのか」という疑問に対して、
誰でも県のホームページから確認できるようになります。
NE-ST・Re NE-STとは?
NE-ST(ネスト)は、「とっとり健康省エネ住宅」として県が定める性能基準です。
住宅の断熱・気密性能を3段階(T-G1〜T-G3)に分け、暮らしやすさ・健康・省エネを評価する仕組みです。
また、Re NE-ST(リ・ネスト)は既存住宅のリフォーム版で、断熱改修や設備更新などを評価対象としています。
実績公表で見えてくるもの
- 登録だけしている会社もあれば、実際に多数の実績を積み重ねている会社もある
- Re NE-ST(リフォーム)まで手がけている会社は、全体の中でも限られた企業
- T-G1は比較的容易にクリアできますが、T-G2・T-G3になると技術・コスト・意識が問われる
つまり、“本当に省エネ住宅に力を入れている会社”が浮き彫りになるということです。
グレード別の傾向と考え方
一般的な仕様で家を建てれば、T-G1は十分に到達可能です。
T-G2になると、断熱材の厚み・窓性能・気密処理など、設計・施工の精度が問われてきます。
そしてT-G3は、性能を極めた住まい。
コストは上がりますが、その分快適性・健康性・光熱費削減効果が圧倒的に高くなります。
タウン建設では、これまでT-G1〜T-G3すべての住宅を実際に手がけ、
その経験から「T-G2を標準仕様」としています。
“無理なく健康で快適に暮らせる性能”を、すべてのご家庭に届けることが目的です。
鳥取県内の施工実績事業者数(令和7年8月31日時点)
| 区分 | 東部 | 中部 | 西部 | 合計 |
|---|---|---|---|---|
| T-G1 | 28 | 28 | 26 | 82社 |
| T-G2 | 17 | 18 | 18 | 53社 |
| T-G3 | 6 | 7 | 9 | 22社 |
※ 出典:鳥取県公表資料(NE-ST新築施工実績)
T-G1が過半数を占め、次にT-G2、T-G3が続きます。
T-G3対応企業はまだ少数派ですが、県民の関心とともに今後増加していくことが期待されます。
すべてに対応できる工務店はわずか
NE-STの「設計」と「施工」の両方に対応し、さらに「新築」と「Re NE-ST(リフォーム)」の両事業を担える工務店は、
鳥取県全体でもごくわずかです。
そして、鳥取県東部エリアではわずか数社のみ。
つまり、NE-ST住宅(T-G1〜T-G3)を設計・施工し、
既存住宅のRe NE-ST改修にも対応できる――
このすべてを自社で完結できる事業者は本当に限られています。
性能・技術・経験が求められる分野だからこそ、
「確かな実績」がお客様にとっての安心につながります。
性能向上住宅は「贅沢」ではなく、「標準」になりつつあります。
NE-ST制度のように、性能・実績が見える化されることで、信頼できる工務店を選びやすくなる。
これから家を建てる方にとって、非常に心強い情報になるでしょう。
タウン建設では、これからもNE-ST住宅・Re NE-STリフォームの普及を通じて、
「健康で快適に暮らせる家づくり」を地域の皆さまとともに進めていきます。
1月ごろ、鳥取県のホームページ上でNE-ST・Re NE-STの設計・施工実績を公表予定です。
家づくりを検討されている方にとって、“信頼できるパートナー”を選ぶ新しい指標になるはずです。